技術の概要
本技術は、シート空調装置において大型化を抑制しつつ送風効率を高める構成を提供します。ノズル部を後方に配置し、第一吐出口から強風を噴出させるとともに、第一通風路と第二通風路を組み合わせて上半身の部位別に風量を調整します。
ユースケース
- 車両の座席空調システム
- 公共交通機関の車内座席空調設備
- オフィス・住宅のリビング用シート空調
- 高齢者施設・病院向け座席の快適性向上装置
- 家具設置型ソファ・チェアの局所空調
本技術のシート空調装置は、シートバック後方にノズル部を配置し、送風機の空気を第一吐出口から吐出させる。ノズル部は中心軸より後方に位置し、上体へ向けた第一通風路を介して風を噴出する。第一吐出口は周囲の空気を引き込みつつ強風を作り、首元の風量を増やす。第二吐出口と第二通風路で背中・腰部へも風を送る。これにより大型化を抑えつつ送風効率を高め、熱交換器で風温調整も可能となる。
本発明の要点は、ノズル部をシートバックの後方に設け、第一通風路を介して第一吐出口から風を吐出させる点にあります。ノズル部は絞り部を含み、吹出風の流路を狭めることで風速を高め、周囲の空気を負圧で引き込みます。その結果、第一吐出口から放出される風量を増大させ、シートに着座する人の首元へ集中させます。第二通風路と第二吐出口は前方に配置され、背中・腰部へ風を届けることで部位別の風量調整を可能にします。第一吐出口の風量が第二吐出口より大きくなるよう設計され、温冷感を首元に集約します。熱交換器を組み合わせる場合、送風側と排気側の温度を制御し、冷却・加熱の両方に対応します。筒体・貫通路・絞り部・ノズル部・ガイド部・凹部など、シートバックの形状に応じて変形例を取り得るため、車両の座席だけでなく家具・ソファ等の座面にも適用可能です。制御部は送風機と熱交換器を統括し、風速・風量・温度の組み合わせを最適化します。
