車載用カメラ放熱樹脂部材設計

技術の概要

本技術は、車載用カメラの筐体内部で発生する熱を効率的に放熱する構造を提供します。樹脂部材は、導電性部材の孔を通して筐体の内側面へ接触し、放熱とノイズ抑制を両立します。

ユースケース

  • 車載カメラの放熱設計の改善
  • EMC対策の維持・向上
  • 筐体内部の熱伝導経路の最適化
  • 部材コストの低減と製造性の向上
  • 多様な筐体形状・コネクタ設計への適用

車載用カメラは回路基板と撮像素子を筐体で収容します。樹脂部材は回路基板の第2面と導電性部材の底面部の間に配置され、導電性部材の第1〜第4面状部の孔を通して筐体の第1〜第4内側面に接触します。樹脂部材はゲル状で、組立時に上から圧力を加えると形が変わり、突出部となって内側壁に接触します。これにより熱伝導路が筐体壁へ伝わりやすくなり、内部熱を効率的に外部へ逃がします。さらに孔はEMC規格を意識して設計され、ノイズの通過を抑えると同時に容量結合の影響を低減します。

本発明は、車載用カメラの筐体内部で発生する熱を効果的に放熱する構造を提供するものである。レンズユニット、回路基板、撮像素子、導電性部材、樹脂部材、筐体を組み合わせ、筐体は大径筒状部と小径筒状部を有し、導電性部材は回路基板の第2面に対向する底面部を有する。樹脂部材は回路基板の第2面と導電性部材の底面部の間に配置され、導電性部材の第1〜第4面状部の孔を通して筐体の第1〜第4内側面に接触する。樹脂部材はゲル状であり、組立時に圧力で変形して突出部が壁面に接触し、熱伝導路を確保する。孔は複数存在し、等間隔に配置することで放熱面積を増やす場合と、特定の面のみに孔を設けても放熱効果が得られる。EMC規格上限周波数の波長の半分以下となるよう孔径を設計することで、ノイズの通過を抑えシールド性能を維持する。第5孔はコネクタ経由の外部接続用として機能し、第6孔の種別は要件に応じて追加できる。樹脂部材が回路基板端面にも接触することで熱を効率的に伝えられ、車載カメラの信頼性と耐久性の向上につながる。

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