表示制御システムと表示方法の同期強化

本技術は、車載情報機器（IVI）と表示機器（メータ機器）の間で、IVI画像と表示レイアウト情報の同期を高精度に実現する仕組みです。IVI側はGUIアプリケーションを動かしてIVI画像を生成し、レイアウト情報を付加した画像データとして出力します。メータ側は受信したデータをもとに、合成領域を決定してIVI画像とメータ画像を重ねて表示します。これにより、演出の速度や位置がずれず、ナビ表示と速度計などの組み合わせが自然に見えます。付加レイアウトデータとして、合成領域の座標・大きさ・透明度を指定する仕組みがあり、レイアウト画像はRGBの色情報によって格納されます。データ伝送はIVIとメータで別経路を用い、相互の安全性要件を満たします。注意点としては、伝送遅延や解像度差により、厳密な同期を設計段階で考慮する必要がある点です。

本技術の要点は、IVIプロセッサとメータプロセッサの協調動作にあり、IVI側で生成されたIVI画像と、それに付随するレイアウト情報を分離伝送する点にある。IVI側のGUIアプリケーションはGUIフレームワークとウィンドウシステム上で、HTML等の部品からIVI画像を描画する。一方、メータ側は映像合成部でIVI画像とメータ画像をアルファブレンド等で合成する。表示データには、IVI画像の上部ピクセルに格納する表示態様を示す色情報をエンコードする手法が採用され、レイアウト付加IVI表示データには付加レイアウト属性が含まれる。付加レイアウト属性は、複数のlayout-elementを用いて複数のオーバーレイを同時に指定可能とする。レイアウト画像は、合成領域のX座標・Y座標・幅・高さ・透明度をRGBの8桁カラーコードの特定桁に割り当てることで表現され、デスティネーション属性が指す領域へIVI画像を重ね合わせる。このとき、レイアウト情報の抽出とIVI画像のデコードは、メータ側の映像合成部が同時に行うため、表示の位置・サイズ・透明度・合成順序を正確に同期できる。安全性面では、IVI側OSとメータ側OSの異なる安全性要件を満たすよう、映像伝送とデータ伝送を分離する設計が採用されている。今後は、JSON以外の形式や別レンダリングエンジン、二次元バーコード等の新規エンコードにも対応可能な拡張性を備える。