技術の概要
車両の走行予定経路に沿った案内画像を虚像として表示します。表示は透過性媒体を介して光を反射させ、ユーザには虚像が実像と重なるように見える仕組みです。制御部は経路の曲率や俯角差、車両速度に応じて表示態様を動的に決定します。
ユースケース
- 車載用HUD/投射型表示による経路案内の可視化
- 自動運転支援システムでの経路案内表示の強化
- 複雑経路での表示潰れ抑制を実現する案内表示の適用
- 速度・曲率に応じた表示態様の動的変化
- 周辺センサとナビ情報の統合表示設計の事例
表示装置は、車両に搭載された透光性の表示媒体へ表示光を投射し、表示媒体で反射させた光を車内のユーザの目に入射させて虚像として視認させる。表示物は予定経路に沿って配置され、複数の案内画像で構成される。制御部はナビゲーション機器が出力する予定経路情報、車両の走行条件、周辺センサ情報を用い、表示物の表示態様を決定する。表示態様には、表示物の配置位置・曲率・俯角差・表示画像の数・回転角・大きさ・変化速度などが含まれ、車両が進路変更を行う箇所（案内ノード）や入り口・退出点を考慮して、視点変換を行い虚像の形状を俯瞰時の形状に近づける。これにより潰れを抑制し、経路認識の信頼性を高めます。
本技術は、車載用HUDまたは投射型表示装置を用い、予定経路に沿って案内画像を虚像として重ねて表示することを目的とします。表示物は複数の案内画像から成り、配置位置・曲率・俯角差・回転角・頂点角度・大きさ・変化速度といった表示態様を車両の走行情報・周辺情報に応じて動的に決定します。制御部はナビ情報・車両情報・センサ情報を統合し、案内ノード・進入ノード・退出ノードを用いて案内経路を生成します。視点変換は、実像経路を俯瞰視点で再構成することで潰れを抑え、虚像の曲率を小さく、俯角差を大きく見せるように調整します。表示画像の数は経路形状に応じて適切に増減させ、回転角・頂点角度の制御で複雑形状の表現を可能にします。距離・速度情報に基づく表示速度の調整、表示範囲外への表示物のシフト、色・輝度の変化といった機能により、実運用での視認性と安定性を高めます。これらの設計は、他の車載情報システムと連携させることで、運転者の案内理解を高め、安全性の向上に寄与します。
