車載撮像装置の高速露出モード切替システム

技術の概要

車両に搭載した撮像装置と映像表示システムは、外部と内部の明るさ差を利用して露出モードを素早く切替えます。照度センサの差分や映像信号のレベルを元に、昼・薄暮・夜の三モードを自動設定します。トンネルや駐車場など急な明暗変化にも対応します。

ユースケース

  • 車載用電子ミラーの映像表示を最適化する用途
  • 夜間・薄暮・昼間の露出モード自動切替の用途
  • トンネル内・駐車場など急変環境での視認性向上
  • 運転支援システムの前方・周囲映像の信頼性向上
  • 複数照度センサによる頑健な明るさ判定の活用

車載用の撮像装置と映像表示システムは、車外の明るさを計測する照度センサと、露出状態を決定して映像信号を生成する撮像部、そしてその映像信号を表示する出力部で構成されます。外部照度に応じた昼モード・薄暮モード・夜モードの三つの露出状態を用意し、照度と映像信号のレベルの差分を基に第1の撮像モード設定部が露出状態を設定します。差分値が小さいときは外部照度を優先し、差分値が大きいときは映像信号の平均値に基づき露出を補正します。これにより、トンネル出入口や屋内駐車場など急な明暗変化にも対応し、表示される映像の見やすさを保てます。

本技術は、車載用の撮像装置および映像表示システムにおいて、外部照度を測る照度センサの組み合わせと、映像信号の信号レベルを用いて露出状態を設定する点が特徴です。具体的には三つの実施形態を想定します。第一実施形態は単一の外部照度計により露出状態を決定し、平均信号レベルに応じて昼・薄暮・夜のモードを切替えます。第二実施形態は車両の内外の照度差を二素子で取得し、差分ΔLのしきい値判定により、差が小さいときは外部照度に基づく露出、差が大きいときは夜モードに固定、あるいは平均信号レベルを補正に用います。第三実施形態は差分ΔLの大・小と平均値を組み合わせ、差分が閾値を超えた場合には第2モード設定部により露出を切替え、閾値を超えない場合には第1モード設定部が外部照度と平均信号値の両方から最適露出を決定します。映像出力部は設定モードに応じた映像を電子ミラー等へ供給します。これにより、照度の影響を受けにくく、車両の走行環境に応じた見やすい映像を提供します。

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