技術の概要
車両内で取得した撮影映像データを外部装置へ安定して転送する仕組みと手順を示します。走行時の危険度を算出し、危険度に応じて転送速度とリソース配分を動的に調整します。
ユースケース
- 車載映像データの安定転送の実現
- 危険度に基づく転送速度の最適化
- 車内情報出力と外部転送のリソース最適化
- 事故後の記録データ保全と解析支援
- 車載センサ情報とVICS情報の統合活用による予防運転支援
本技術の情報処理装置は、車両外部の装置へ撮影映像データを転送する映像転送制御部と、車両内への情報出力を制御する情報出力制御部、車両走行の危険度を算出する危険度算出部、危険度に応じた転送速度を制御する転送速度制御部、危険度に応じたリソース配分を調整するリソース配分調整部を備えます。危険度は撮影映像、内界情報、外界情報、VICS情報を用いて算出し、各項目のレベルと重みから総和を得ます。危険度が高い場合は転送を優先し、低下時には情報出力処理の一部を制限して資源を開放します。衝撃時にも外部装置へ転送を継続させ、電源喪失時のデータ保存を確保します。
本発明の要点は、映像転送制御部、情報出力制御部、危険度算出部、リソース配分調整部、転送速度制御部の5部を組み合わせ、車両状況に応じて資源を動的に再配分する点にあります。危険度算出部は、撮影映像、内界情報、外界情報、VICS情報を用いて複数の危険度項目を算出し、重みとレベルの組み合わせで項目危険度を算出します。合計危険度値は時系列で評価され、上昇時には余剰リソースを映像転送へ割り当て、転送速度を上げます。低下時には転送を抑制し、優先度の高い処理へリソースを回します。OS機能と優先度テーブル、消費リソーステーブルを用いてプロセス実行と転送速度を制御します。衝撃時にも外部転送を継続し、データ喪失を抑制します。
