車載用カメラの樹脂溝覆い溶接構造

この車載用カメラは、レンズユニットのフランジ部と筐体をレーザ溶着で接合します。放熱性を高める金属部材を活かし、筐体内部の熱伝導部材で熱を効果的に拡散します。回路基板の第1面に撮像素子を配置し、光軸上で適切に対向させて高画質を得ます。さらに、溝部の底面部・側面部を樹脂部材が全周覆うことで浸水・埃の侵入を防ぎ、外観の均一性も保たれます。樹脂部材はポッティング等で充填され、溶接部の変色を覆い隠します。樹脂部材の色を筐体と合わせるなど、量産性にも配慮します。

本発明の車載用カメラは、以下の要点を有します。レンズユニットは第1筒状部とフランジ部を備え、フランジ部の第1フランジ面と第2フランジ面は回路基板の第1面に沿って配置され、光軸を基準に第2フランジ面が第1面に近い位置へ来るよう設計されています。フランジ突出部は周囲に凸部を設け、車体側の位置決めを安定化します。筐体は第2筒状部を有し、大径部には回路基板と撮像素子を収容します。レーザ溶接によりフランジ部と筐体を結合し、溶接部周囲を樹脂部材で覆うことで耐環境性と外観品位を両立します。溝部は光軸中心に全周にわたって形成され、底面部・第1側面部・第2側面部を含み、底面部は第1フランジ突出面の一部を含みます。樹脂部材は溝部全周を覆い、水分・異物の侵入を防ぎ、溶接部の変色の影響を抑えます。熱設計として、筐体の第2筒状部と回路基板の第2面間に熱伝導部材を配置し、熱を筐体へ導く経路を確保します。画素数は3M〜15M程度を想定し、高解像・高感度を両立します。長期耐久性を高めるため、複数の実施形態では筐体端部形状の変更や溝部の配置変更を行い、製造性・防水性を向上させます。