表示部1つで実現する車載3D表示システム

技術の概要

表示部1枚と光学素子の状態切替で、近景と遠景の映像を同期的に切り替え、奥行きを感じる3D表示を実現します。車載環境にも適用可能で、二次元表示との併用や安全性にも配慮しています。対象は一般読者にも理解できる設計思想を含みます。

ユースケース

  • 車載用ディスプレイでの近景/遠景の視距離差を活用した3D表示
  • 1枚の表示部で三次元表示と二次元表示を共存・切替
  • 光学素子の第一/第二状態を同期させた動的立体表現
  • ユーザ検出に基づく第一/第二画像の位置・倍率の最適化
  • 凹面鏡等の光学要素を用いた奥行感の強化とフェイルセーフ設計

本技術は、表示部を1枚だけ用い、光学素子の第一状態と第二状態を切り替えながら、第一画像(近景)と第二画像(遠景)を交互に表示して三次元表示を作り出す。表示部から出る映像光は第一反射部と光学素子の組み合わせで近距離と遠距離の像を別々の視距離へ到達させる。偏光板とハーフミラーの配置で反射・透過を制御し、不要な反射を抑制する。ユーザ検出部の情報を用い、第一/第二画像の位置・大きさ・倍率を調整して視点ずれを補正する。異常時には第三画像で二次元表示を確保する設計も有している。

本技術の要点は、1枚の表示部を用いながら、光学素子30の第一状態(反射)と第二状態(透過)を同期させて、第一画像g1と第二画像g2を交互に出力させる制御系を備える点にある。光学素子には液晶層と前後の偏光板が含まれ、第一偏光板を透過、第二偏光板で反射させる構成など、偏光制御を活用して映像光の入射角と出射光を管理する。さらに、第一反射部と第二反射部、ハーフミラー、第二反射部の配置により二段階の奥行と視距離の差を実現する。近景と遠景の像は、表示部の出力タイミングと素子の状態切替を1フレーム単位で厳密に同期させ、観測者の視点位置に応じて第一/第二画像の倍率・位置・形状をリアルタイムに補正する。ユニットが検出した人物の視線・距離・姿勢情報を用い、二重像の重なりを抑制するアルゴリズムを組み込む。三次元表示が成立しない場合の第三画像切替機能、光学素子異常時の二次元表示のフェイルセーフ、第一領域と第二領域の大きさ差や凹面鏡の活用による奥行感の強化など、実装上の工夫を多数盛り込んでいる。

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