周辺画像駆動の短時間自動駐車支援装置

技術の概要

周囲のカメラ画像から駐車枠を検知し、乗員の操作履歴と車両運動を組み合わせて最適な駐車枠を選択する装置です。短時間で自動駐車を実現し、後続車や歩行者との安全性を高めます。周辺画像の活用と履歴情報の活用により、駐車の開始を迅速かつ確実にします。

ユースケース

  • 使途1: 自動駐車機能の実現と所要時間の短縮
  • 使途2: 周辺画像と履歴情報を用いた検知処理の効率化・安定化
  • 使途3: 乗員の駐車指示検出と自動駐車開始の迅速化
  • 使途4: 駐車経路と枠の可視化による安全性向上と操作支援
  • 使途5: 自動運転補助システムとの連携による走行制御の高度化

本装置は、車両周囲を示す周辺画像を基に駐車枠を検知する駐車枠検知部と、車両の乗員操作または車両運動の履歴を記憶する記憶部と、履歴に基づいて乗員の駐車指示を検出する指示検出部を有します。駐車指示は、乗員の所定駐車指示操作を含み、履歴が転舵後に停車して所定操作が行われた場合のみ検出します。検出された駐車枠のうち、車両の直進時の進路を挟んで反対側に位置し、履歴と符合するものを目標駐車枠として選択します。検知領域は乗員の位置や直進軌道を基準に設定され、複数検出時は経路計算部が駐車経路を算出します。周辺画像は時刻情報と紐付けて記憶され、必要時にのみ参照されます。駐車枠検知は投機的にも実行され、停車前の時間を短縮します。履歴情報は一定期間遡って参照可能で、古い情報は上書き消去して管理します。表示部で駐車枠と経路を可視化し、乗員の意思決定を支援します。安全性確保のため、検知完了後も経路計算が完了するまでの間は投機的検知を併用します。

本発明は、周辺画像取得部、駐車枠検知部、経路計算部、走行制御部、記憶部、表示画像出力部などの要素から構成され、状態管理部を介して駐車支援の挙動を統制します。履歴情報は、操作情報と移動情報を時系列で記録し、現在位置の推定と駐車枠の座標オフセットの補正に用います。周辺画像の検出領域は、車両直進軌道を挟んだ反対側や乗員の位置を基準に設定され、複数の駐車枠が検出されても、経路計算部は対象の駐車枠のみを選択して処理時間を短縮します。駐車は8つのステートで管理され、初期状態0、休止状態1、監視状態2、準備状態3、検知状態4、計算状態5、照会状態6、自走状態7、終了状態8と区分されます。ステート間の移行条件は、車速閾値、舵角・転舵力、転舵時刻、走行履歴の有無、駐車枠検知の完了有無など多様です。転舵後の停車時点で乗員が駐車指示操作を行えば、自動駐車を開始します。経路計算後は、駐車枠と経路を表示し、乗員に自動駐車の可否を問います。乗員の応答がない場合は自動駐車をキャンセルする設計も可能です。履歴情報はループメモリで管理され、古いデータは自動的に上書き消去され、必要時に最新の情報を参照します。投機的検知を適切時点で実施することで、駐車開始までの時間を短縮し、実運用での時間短縮効果を高めます。全体として、周辺画像と履歴情報の統合による駐車判断と車両制御の高度化を図る技術です。

この技術について問い合わせる

名前
利用規約とプライバシーポリシーに同意して送信する