構外→構内の案内を切替える情報提示システム

技術の概要

本技術は車両の車室内ディスプレイに、公道の第1ルートを表示し、目的地付近で構内の第2ルートへ切替える情報提示方法です。荷役位置など拠点内の案内情報も併せて提示し、自動運転/有人運転を問わず運行を支援します。

ユースケース

  • 物流拠点における荷役作業の自動化・効率化を支援する情報提示システムとしての利用
  • 車両管理クラウドと連携した拠点内の運行計画最適化と荷役情報共有の実現
  • 自動運転車両と有人運転車両の混在運用時の運転モード切替と安全性向上
  • 構内マップとダイナミックマップを統合した現場状況の可視化と作業指示のリアルタイム配信
  • 空港・港湾・物流拠点など広域・大規模施設での統合的運行管理と作業タスクの表示

本技術は、車両の現在位置と目的地までの第1ルートの一部を道路マップ上に表示し、車両が目的地の所定範囲内に到達したときに第1案内情報を第2案内情報へ切り替える情報提示方法です。第2案内情報は、目的地の構内マップ上に、停車位置までの第2ルートを示します。構外モードでは現実の道路情報に基づく案内を行い、構内モードでは仮想空間の構内マップ(サイバー空間)に基づく案内を提供します。荷役情報は拡張クラウドから随時更新され、バース番号・荷役タスク・予定時刻が表示されます。HUDやAR表示、音声通知で案内を伝え、荷役作業の効率化と安全性を高めます。処理は車両の制御部とクラウド間で協調して行われ、車両IDと連携した運行計画の配信も可能です。自動運転への切替え判断や手動運転への復帰指示も、状況に応じて行われます。

要点は以下のとおりです。第一に、車両側の情報提示装置(車室内ディスプレイやHUDなど)と、物流データセンター、車両管理クラウド、物流拠点クラウドを含む分散システムが協調して動作します。現在位置、目的地、到着予想時刻、荷役情報(バース番号、作業内容、開始/終了時刻)をリアルタイムに更新し、構外モードでは道路上の第1ルートの一部を表示します。車両が拠点に近づくと、第1ルートは第2ルートへ切替わり、構内マップ上の走行路と停車位置(荷役位置)を案内します。構内マップはサイバー空間に構築され、仮想の交通オブジェクトとして走行路、交差点、バースなどを表示します。これにより、現実世界の固定インフラを変更せずに、動的な運行計画を安全・効率的に適用できます。荷役作業のタスク情報は、検品・棚入れ・ラベル貼り等の附帯作業を含み、到着時刻や優先度情報とともに提示されます。車両は自動運転と手動運転を状況に応じて切替え、動的マップ更新に応じて運転モードを適切に変更します。ダイナミックマップは現場管理者の表示にも連携され、リアルタイムの運行状況を赤線等でトラブル箇所として示すことが可能です。システムは、車両IDと荷役情報を紐づけ、最適化されたルート計画を各車両に供給します。構内外の情報統合により、拠点内の移動や荷役の順序、待機位置の割り当てを最適化し、全体の作業効率と安全性を高めます。

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