複数EV運行を統合管理する運行管理システム

本技術は、複数の電気自動車の運行を一元的に管理する運行管理システムと運行管理方法を提供します。サーバは充電電力量情報と走行履歴情報を取得・統合し、現在の充電量と走行履歴に基づき航続可能距離を推定します。アダプタは充電中の電力量を計測し、携帯端末を介してサーバへ送信します。車載器はGPSで走行履歴を取得し、ITSスポット網へ送信します。表示部は推定結果を地図上に円として示します。利用者は円の半径で到達可能な充電スポットを把握し、ルートや充電計画を調整できます。ただし通信コストや個人情報保護、遅延には留意が必要です。

本技術の要点は、複数車両を一元的に運用するデータ収集と推定アルゴリズムの統合にある。サーバは充電電力量情報と走行履歴情報を受信・蓄積し、初期設定の最大充電容量と現在の充電残量、累積充電量・走行距離から電費を算出する。これにより、現在地からの航続可能距離を推定し、推定結果を表示部へ表示する。データの出所は、アダプタの計測部による充電量計測、携帯端末経由の送信、車載器の測位部によるGPS位置情報、ITSSスポット網を介する経路情報など多元的で、時系列データの整合性と欠落検出を行う。推定は電費と充電残量の関数として行い、目的地到着時点の予測充電量を用いた代替推定も可能とする。表示部は地図上に現在位置、走行履歴、充電スポット、推定航続距離の円等を示し、運用者は画面を見て充電計画を調整できる。複数車の比較機能により、車間の航続差を把握し、充電インフラの最適化や運行指示の自動化を支援する。なお、通信コスト抑制、個人情報保護、障害時のフェイルセーフ設計等の課題にも留意する。