技術の概要
本技術は車載AR-HUDにおける表示内容をコンテンツごとに補正して、実景と虚像のズレを低減します。車両挙動に応じて、予定経路・先行車・歩行者・車線などの表示を最適な位置に配置します。
ユースケース
- ナビゲーション案内のAR表示との連携
- 先行車/車両間距離の可視化
- 歩行者検知・警告の表示補正
- 車線・道路標識のARオーバーレイ
- 道路種別・速度に応じた補正量調整
本技術は、車両前方背景の対象物に関連付けて表示するコンテンツを虚像として投影するAR-HUDを対象とします。制御部はコンテンツを1つ以上決定し、表示位置の補正量を設定します。補正量は、対象物と表示領域の相対位置、車両の姿勢角・揺れ、周囲センサ情報から得るズレ補正値を用いて算出します。表示は媒体を介して虚像として現れ、運転者は実景を見ながら情報を得ます。第1〜第4コンテンツは予定経路・先行車・移動物体・車線を示す例で、形状・大きさ・色・明るさを調整します。
本技術の要点は、車両前方背景の対象物に関連付けて表示する複数のコンテンツを虚像として投影するAR-HUDの補正設計である。制御部は補正値算出部12aで車両情報を受け取り、対象物と表示領域のズレ量を算出する。ズレ補正値は車両の姿勢角・揺れと周囲センサ情報に基づき、コンテンツごとに生成して表示生成部12bへ渡す。12bは表示態様と補正量を決定し、補正量は補正量調整部12cへ出力される。12cは補正感度・上限値を距離・速度・道路種別・コンテンツ種別に応じて動的に再計算する。例として第1コンテンツは予定経路を示し、距離に応じて上端の補正上限を変える。第2は先行車、距離に応じて配置を変え、第3は移動物体を距離で上下、視認性を維持するよう姿勢を補正する。第4は車線を示し、速度で補正量を絞る。描画部13は補正量と表示態様を用いて表示光を描画し、表示部14が投射して虚像を形成する。補足情報の付加や見切れ閾値の調整も可能で、動的適応性を高める。
