技術の概要
本技術は、箱型一体成形の放熱機構を用いた車載充電器およびインバータに関する設計手法です。発熱電子部品の放熱を、回路基板と伝熱体を介して効果的に伝える構造を採用します。大型化を抑えつつ熱を適切に逃がす点が特徴です。
ユースケース
- 車載充電器への適用
- 車載インバータへの適用
- 熱設計の最適化
- 筺体の小型化と薄型化
- 高信頼性の振動耐性向上
本発明の放熱構造は、箱型に一体成型された筐体の内部に、アルミブロックと伝熱体を配置し、発熱電子部品の放熱面を伝熱体を介してヒートシンクへ伝える設計です。発熱部品は垂直方向の長手方向に沿って固定され、リード線はアルミブロックの側面で押さえつける方式で、筐体の開口は一面のみに限定されます。熱伝導はポッティング材を介して部品と伝熱体の間に充填され、放熱部材と回路基板の間にも適切な間隙を確保します。その結果、底面積の大型化を抑えつつ、発熱部品の熱を伝熱体経由で効果的に逃がせます。設計上の留意点としては、コネクタ配置の自由度、部品の固定方法、絶縁と放熱の両立、振動対策を挙げられます。
本発明の要点は、箱型に一体成型された放熱筐体内にアルミブロックと伝熱体を配置し、発熱電子部品と回路基板の間で熱を効率的に伝える熱経路を形成する点にある。具体的には、伝熱体は第2の面を介して発熱電子部品と熱的に接続され、第3の面を介してポッティング材によりリアクトル部品と熱的に接続される。リアクトル部品は放熱部品と熱的に結合され、ポッティング材がその熱伝導を担う。長手方向は垂直方向に対して一定の向きに揃えられ、アルミブロックは底面の締結部やボルト・ネジ、あるいはバネで回路基板側へ固定される。回路基板と発熱部品とはリード線の接続を介して連結され、回路基板は支柱にネジ留めされる。放熱材と回路基板の間には絶縁性・放熱性を両立する部材を配置する変形例もあり、熱経路の確保と機械的強度を両立する。筐体の開口面を一面のみに限定する設計は、コネクタ配置の自由度を保ちつつ大型化を抑制する効果があり、車載用途の耐振動性・信頼性にも寄与する。実装の際には、部品の固定方法、絶縁処理、放熱材の選択、熱膨張の影響などを検討する。
