技術の概要
本解説は、筐体内の板状部とファンで冷却を最適化する充電装置の設計を俯瞰します。送電コイル周辺と部品群周辺を板状部で区切り、ファンを側方に配置して空冷を独立させることで、発熱による充電効率の低下を抑えます。
ユースケース
- ワイヤレス充電の効率向上
- 発熱対策
- 複数コイルの効率的制御
- 車載・スマートフォン向け適用
- 筐体軽量化とコスト削減
本技術は、筐体内の送電コイル周辺空間と部品群周辺空間を板状部で分離し、ファンを板状部の側に配置して空冷を行う充電装置の仕組みを説明します。板状部は主に+X方向の空間をSP1とSP2に区切り、送電コイル近傍の空気流と部品群近傍の空気流を独立させます。空間SP3にはファンを設置し、吸気を取り込みSP1/SP2を通じて外部へ排出します。これにより、送電コイルの放熱と部品群の放熱を並行して効率的に進めることができ、全体の熱設計が安定します。さらに、板状部は樹脂など低熱伝導材で一部を構成でき、熱連結を抑えつつ筐体の軽量化にも寄与します。
本発明の要点は、充電装置を筐体、送電コイル、部品群、板状部、ファン、基板などから成り、熱源をコイル周辺と部品群周辺に分けて並行冷却を実現する点です。板状部5は筐体内をSP1、SP2、SP3という三つの空間に区切り、SP1は送電コイル近傍の流路、SP2は部品群近傍の流路、SP3はファンの吸気・排気が通る共通空間として機能します。板状部のリブ52を複数設けると、SP1の流路を複数に分割して独立化でき、 coil周辺の熱と部品群の熱を熱的に分離します。さらに、リブは磁性板11に接して送電コイルを支持する役割も持ちます。材質は平板部51を樹脂にすることで熱伝導を抑え、熱循環を局所的に分断します。磁性板11を用いて磁束を均質化しつつ放熱経路へ熱を伝えやすくします。電源部品4_2、4_3は高い発熱を持つため、それらを部品群4の一部として配置し、制御部品4_1と分離して管理することで、発熱源を限定的な空間に集中させず、全体の温度上昇を抑制します。筐体のシールドケースや基板を適切に配置して、熱と電磁ノイズの両方を制御します。板状部5と側板部21を別体とする変形形態では、デザイン自由度が高く、製造コストの低減が可能です。実用的には、車載やスマートフォン充電スタンドといった多様な用途に適用でき、ワイヤレス充電規格Qi等の特性に適合させることで充電効率を高められます。
