技術の概要
本技術は、ナビゲーションプログラムのデバッグを効率化するため、実走行履歴からバグ発生時刻付近の情報を抽出して疑似走行データを作成します。抽出データを用いたシミュレーションにより、再現性のある検証を実現します。
ユースケース
- 実機走行履歴からデバッグ用データを自動抽出して再現性を高める
- 部分ログLG2と画像ログLG3を組み合わせた走行データDTを生成する
- DTを用いてシミュレーション用シナリオデータを生成・検証する
- 黒画面検知や誤判断検知など多様な検出経路の信頼性を向上させる
- 教育・品質保証・デモ用途のデータ提供・トレーニングに活用する
本システムは、検知部がナビゲーションプログラムのバグを示す事象の発生時刻を検知し、生成部が走行ログLG1から前後の情報を切り出して部分ログLG2を作成します。部分ログLG2は時刻と走行条件が対応づけられ、車両の速度・方位・加速度などを含みます。さらに生成部は撮像センサから画像ログLG3を取得し、時刻と画像を結びつけた走行データDTを生成します。DTはデータ処理装置へ渡され、シミュレータはDTを使ってバグ発生時刻の前後を再現します。
本発明の要点は、車両の実走行履歴を起点に、ナビゲーションプログラムのデバッグを再現性高く支援する点です。走行ログLG1はGPSや車両センサ情報に時刻を対応づけて蓄積され、検知部はバグを示す事象が発生した時刻を受け取り、生成部はLG1から前後の期間を抽出して部分ログLG2を作成します。LG2は時刻・車速・方位・加速度等の走行条件と、場合に応じて画像ログLG3を組み合わせ、走行データDTを構築します。DTはシナリオデータへ変換され、データ処理装置を介してシミュレータへ供給されます。シミュレータはNP2の動作を仮想走行経路上で再現し、バグ発生時の原因と影響範囲を特定します。黒画面検知装置や誤判断検知装置、バグボタンなど複数の検出経路を統合することで信頼性を高め、開発現場のワークフローへ柔軟に組み込めます。
