技術の概要
外部状況を活用して駐車経路を補正し、自動で駐車を実現する技術です。教師走行で得た経路と外部データを記憶・補正して、自律走行時には補正経路に沿って駐車します。補正経路は表示器で確認でき、乗員の承認後に正式な経路として保存します。
ユースケース
- 駐車場での自動駐車支援の実現
- 教師走行データを用いた補正経路の自律走行適用
- 外部状況データと地図データの統合による安全性向上
- HMI表示を用いた補正経路の人間–車両協調
- 教師走行モードと自律走行モードの切替による運用の柔軟化
本技術は、外部の状況を取得するセンサと、搭乗者が視認可能な表示器、操舵を制御する移動制御部を備え、所定の位置から駐車目標位置までの教師走行で得られた経路を補正して自律走行に活用します。教師走行時に実際に走行した経路と外部状況を記憶し、記憶した外部状況に基づき走行経路を補正します。補正経路は表示器に表示され、搭乗者が承認すれば補正経路を教師経路として記憶します。補正は曲率制御や側方空間を考慮して行われ、自律走行時には補正経路に沿って駐車目標位置へ移動します。なお、教師走行とは搭乗者が操作して経路を登録する走行、補正経路は補正後の経路を指します。
本システムは車両制御装置10、移動制御部12、走行センサ14、センサ16、記憶装置18、入力装置20、表示器22で構成され、センサ16は車両外部の状況を取得します。教師走行モードでは搭乗者が所定位置P1から駐車目標位置P2へ走行し、走行経路データ18Bと外部状況データ18Cを経路管理DB18Aに登録します。地図データ18Dには周辺の特徴点が登録され、SLAM法やPnP解法で現在位置を推定します。自律走行モードでは教師経路18Eを読み取り、それに沿って補正経路R1を生成します。R1は曲率が所定曲率以下になるように、側方フリースペース_FSaや前後フリースペース_FSbを用いて補正します。補正経路は表示器で可視化され、搭乗者が承認すれば教師経路18Eとして記憶されます。これにより自律走行時の追従性が向上し、障害物対策や車幅の余裕を確保した安全な駐車が実現します。なお、補正は外部状況の変化にも対応でき、経路データ18Bと18Cの対応関係を拡張することでより高精度な駐車支援を提供します。ハードウェアはCPU11A、RAM11C、ROM11B、I/F11Dを含む従来型のECU構成で、外部記憶装置やサーバ連携も可能です。
