導光体とホログラム素子で表示品質向上

技術の概要

導光体に内包された複数のホログラム素子を組み合わせた表示装置です。画像光を回折させ端部の輝度を抑える設計により、フロントウィンドウへ投影される像のノイズや筋状の乱れを低減します。三つの素子をX/Y方向に並べて光を引き延ばし、適切な出射角で表示媒体に投影します。

ユースケース

  • 車載用ヘッドアップディスプレイの表示品質向上
  • 車載フロントウィンドウへの投影表示の安定化
  • AR/VRデバイスの高品位表示の実現
  • 医療機器の表示パネルの視認性向上
  • デジタルサイネージのノイズ低減表示

導光体(光を導く板状の部品)には、複数のホログラム素子(回折して光を操る薄片)が内包されており、表示光を入射後に順次回折して出射します。回折特性は中央部ほど高く、端部では低くなるように設計されており、出射される画像光の強度分布は中間部が最も強く、端部は弱くなります。これにより、同じ画像光が導光体を何度も回折しても、隣接する光が重なりすぎずノイズが抑制されます。第1、第2、第3のホログラム素子はX軸・Y軸方向に配置され、光路を順次引き延ばしてフロントウィンドウへの投影光を作ります。

本発明の導光体は、入射ホログラム素子(画像光が入射する素子)、折返ホログラム素子、出射ホログラム素子の3つのホログラム素子を含み、X軸方向に並ぶ第1、第2素子とY軸方向に並ぶ第3素地を組み合わせている。各素子は回折効率が中心部より端部で小さく、端部出射光の強度分布は中間部より小さくなるよう設計されている。端部を抑制した強度分布により、導光体内での光の重なりによる明るい筋・暗い筋を抑制する。さらに、3段階の回折で光をX・Y方向に引き延ばし、出射光を所定の出射角で投影することで、表示媒体への投影像の品質と視認性を高める。個々のホログラム素子の強度分布は台形形状や三角形状、半円状などの形状を取り得、ノイズ成分の重なりを抑制する効果を持つ。本構成は車載ヘッドアップディスプレイ(HUD)やAR用途、デジタルサイネージ等で高品位な表示を実現する。

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