技術の概要
車両に搭載された物理デバイスの処理負荷を、複数の制御部で監視します。第1と第2のカウンタ値を取得して使用率を算出し、可視化処理装置で分布を表示します。ハードウェアの改修を不要とし、ソフトウェアの更新だけで適用可能です。
ユースケース
- 車載ECUの負荷分解と最適化の支援
- 複数制御部の処理負荷比較とボトルネック検出
- 物理デバイスの使用率を動的に配分・最適化
- 可視化ダッシュボードによるリアルタイム監視
- 開発・点検モードでのデータ収集と性能評価
本技術は、車両に搭載された物理デバイスを複数の制御部で共有する場合の処理負荷を把握する監視システムです。車両には第1制御部と第2制御部があり、物理デバイスへ実行させる所定の処理の回数を、それぞれ第1カウンタ値と第2カウンタ値として取得します。取得値にもとづき、両者の使用率を算出します。管理用仮想マシンと可視化装置を組み合わせることで、全体の負荷分布をわかりやすく表示します。カウンタは一定期間ごとに更新され、保存・リセットにも対応します。ソフトウェア更新のみで適用可能で、特定デバイスや特定処理を対象とした拡張も可能です。
本技術の要点は、車両に搭載された物理デバイスを複数の仮想マシンが共有する場合の処理負荷を、カウンタ値で按分して把握できる点です。車両には管理用VMと第1・第2の制御VMがあり、物理デバイスへ実行させる所定の処理の回数を第1カウンタ値と第2カウンタ値として取得します。さらに、アプリケーション側の処理回数を第3カウンタ値として取得する構成もあります。可視化処理装置はこれらの値を取得し、式1に基づいて各VMのデバイス使用率を算出します。式1は、仮想マシンのデバイス使用率 = 物理デバイスの使用率 × (該当VMのカウンタ値 / 全体のカウンタ値の和) です。これにより、管理VMと各制御VMの負荷割合を分離して表示できます。データは保存条件に従い蓄積・リセットでき、開発モード/点検モードでも利用可能です。
