技術の概要
背面からの可視光を透過して画像を表示する透明ディスプレイを前提に、透明領域を囲む額縁を狭くする設計思想と基本構成を解説します。重要なのは、表示パネル、前面パネル、基板、支持部の配置と、ケーブルと基板の延長線が前面パネルと交差するレイアウトです。これによりデザイン性と機械的信頼性を両立できます。
ユースケース
- 車載ディスプレイの狭額縁化設計の適用
- 窓付きディスプレイの美観向上
- 耐振動・耐久性の向上した接続部設計
- 透過型ディスプレイのバックライト設計の補助
- 窓ディスプレイの光学収差制御と視認性向上
本表示装置は、背面からの可視光を透過して画像を表示する表示パネルと、それを覆う透明領域と、それを囲む額縁領域を有する前面パネルで構成される。表示パネルはケーブルを介して基板と接続され、支持部が額縁領域に取り付けられて基板を支持する。ケーブルと基板の延長線の少なくとも一方が前面パネルと交差するように配置することで、前面パネル側の狭額縁化を実現する。実施形態により傾斜面や凹部、固定部などを用いて部品の視界露出を抑え、耐振動性を確保する。光学部材の追加や屈折の工夫で視認範囲をさらに狭めることも可能である。
本技術は、表示パネルと前面パネル、基板、支持部の幾何関係を最適化し、 bezel を狭くすることを目的とする。表示パネルは透明領域を介して背面の映像を視認させ、前面パネルの透明領域を囲む額縁領域の露出を抑える。基板はケーブルを通じて接続され、支持部によって振動荷重を分散する。第1〜第4実施形態では、ケーブルと基板の延長線が前面パネルと交差するように第1傾斜面、第2傾斜面や第1平行面を組み合わせ、回路部品が視界に入らないよう配置する。部品を凹部に収納する変形例や固定部の活用により断線リスクを低減する。透明部材の追加や屈折面の工夫により光の進行を制御し、視認範囲をさらに狭める。窓用途・車載用途の適用拡大を見据え、設計自由度と生産効率の両立を図る。
