構造を簡素化して大型化を抑制するヘッドアップディスプレイ

技術の概要

本技術は、表示光を反射する第一面とその裏面の第二面を備えた結合部を利用するHUDです。第二面には低反射部を設け、寝姿勢時の外光反射を抑制します。部品点数を減らしつつ、車室内の視認性とデザイン統合を実現します。

ユースケース

  • 車載向けのフロントガラス前方情報表示と景色の同時視認
  • 可倒式結合部を活かした立姿勢・寝姿勢のHUD実装
  • 寝姿勢時の外光反射抑制による視認性向上
  • ダッシュボードとフロントガラスの一体デザイン実現
  • 低コストな大量生産を前提としたHUDの適用

本技術は、車載用ヘッドアップディスプレイの構造を簡素化しつつ、表示光を反射する第一面と、その裏面の第二面を有する結合部を特徴とします。第一面には表示光を反射する膜があり、第二面には第一面より低反射の部位を設けて外光の反射を抑制します。寝姿勢時には第二面が上方に位置するため、外光が第二面に入射しても反射を抑制でき、乗員の視界を妨げません。これにより、カバーや駆動機構を別に設けずとも構造の簡素化と大型化の抑制が可能です。低反射部は塗装やシボ加工で形成され、グロスは0.6以下が望ましく、60µm程度の表面粗さが効果的です。

本発明の要点は、可倒式の結合部を用いて、立姿勢と寝姿勢の両方で情報を表示できるHUDを実現する点にあります。第一面には表示光を反射する反射膜を配置し、第二面には第一面より低反射の部材を設けて外光の反射を抑制します。寝姿勢時には第二面が上方となり、外光の二次反射を抑えることで乗員の虚像を抑制します。これにより、従来必要とされた別個のカバーや駆動機構を省略でき、構造の簡素化と大型化の抑制を両立します。低反射部は塗装・シボ加工で作成可能で、グロス値を0.6以下、表面粗さを50〜70µm程度とすると、外光の再反射を効果的に抑制します。第2面を非透過性樹脂で構成する場合、表示光は第1面の反射膜で一次反射され、二次反射による二重像を回避しやすくなります。さらに、ARコートや構成部の形状変更などの派生形も提示され、ダッシュボード形状への適合性や、車両の視界確保を損なわない設計が可能です。技術的には、駆動機構の選択肢を限定しつつ、回動軸部とギアの組み合わせによる低速・段階制御を実現します。可倒式であるため、使用状況に応じて前方視界と情報表示のバランスを最適化でき、量産時のコスト削減にも寄与します。用途としては自動車の情報表示、速度・案内・警告の同時提示、ダッシュボードデザインの統合などが挙げられます。

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