車両姿勢検出の信頼度統合による高精度推定

技術の概要

視覚オドメトリとホイールオドメトリの情報を組み合わせ、信頼度に基づき最適な姿勢パラメータを選択する新しい姿勢検出手法です。第三のパラメータ生成を含む置換と評価によって、突発的な誤検出を抑え安定性を高めます。

ユースケース

  • 自動車の車両姿勢推定の精度向上
  • ADAS/自動運転補助システムにおける距離推定の安定化
  • 駐車シーンの周囲3D復元精度向上
  • 路面条件の変化に対する姿勢推定の頑健化
  • 車載テスト・評価データの信頼性向上

本技術は、姿勢検出装置が第一の車両姿勢と第二の車両姿勢を用意します。評価部は第1と第2の信頼度を比較し、置換部を通して第三のパラメータを生成します。第三のパラメータの信頼度が高い場合は第一の姿勢を採用し、低い場合は第二の姿勢を採用します。信頼度の判断にはエピポーラ拘束を満たす特徴点の割合であるインライヤ率を用い、ノイズや路面条件の影響を受けにくい基準を採用します。置換部は一部のパラメータを置き換え、第三のパラメータを作成します。選択部は置換後の信頼度を比較して最終姿勢を決定し、3次元復元部は選択された姿勢情報を使って周囲物体を三次元に復元します。

技術要点としては、ビジュアルオドメトリとホイールオドメトリの双方から得られる車両姿勢情報を比較・統合する点にある。ビジュアルオドメトリは画像特徴点の幾何関係を用いて姿勢を推定するが、誤検出が生じやすい。一方、ホイールオドメトリは車両情報を用いるが路面・操舵状況で誤差が発生する。本手法では、第一のパラメータと第二のパラメータの信頼度を独立に評価し、第三のパラメータを生成する置換部を介して両者の良い部分を組み合わせる。信頼度はエピポーラ拘束を満たす特徴点の割合(インライヤ率)や式1の整合性から算出され、置換後のパラメータのインライヤ率を再計算して比較する。例えば、インライヤ率が高い場合にはビジュアルオドメトリ由来の姿勢を維持、置換後のインライヤ率が優位であれば第三パラメータを採用する。最終的な車両姿勢は、三次元復元部が選択されたパラメータに基づき周囲の物体を三角測量で復元することで確定する。こうした処理は、ノイズに強く、特に駐車・低速局面や路面の勾配変化時に効果を発揮する。

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