感度低下を抑える静電容量入力装置

技術の概要

本技術は、操作面へ触れた被検出体の位置を静電容量の変化で検出する入力装置の設計手法です。矩形領域の基板とマトリクス状電極で感度のばらつきを抑え、端部でも検出精度を維持します。

ユースケース

  • 自動車の車載機器操作パネル
  • 車内ディスプレイ/ナビのタッチ入力
  • センターコンソールの直感的操作系
  • 産業機器の現場用入力パネル
  • ロボット制御盤の操作インターフェース

本入力装置は、操作面へ触れた被検出体の位置を静電容量の変化で検出します。基板の動作領域は矩形状ですが、実装上は第1動作領域V1と第2動作領域V2を重ねて配置します。センサ部は矩形状の動作領域を覆う複数の電極をマトリクス状に敷き、Y方向のセンシング電極列121とX方向のセンシング電極行122から被検出体の位置を出力部へ伝えます。被検出体の移動に伴い静電容量が変化し、制御部40は第n列目と第m行目の信号を組み合わせて操作面11a上の位置を検出します。端縁・角部でも検出面積を確保するよう、電極は端部にも配置します。回転補正機能では、XY座標をX’Y’座標へθだけ回転させて、取り付け角度の違いを補正します。動作領域の形状は実質矩形で、複数の電極を等しく配置して感度のばらつきを抑制します。

本技術は、静電容量式入力装置の高精度な位置検出を実現する設計思想を示す。センサ部は第1動作領域V1のセンシング電極列121と第2動作領域V2のセンシング電極行122を積層配置しており、被検出体の位置は各列と各行の容量変化の組み合わせで決まる。端部にも電極を配置して検出面積を確保し、感度のばらつきを抑える。制御部は信号を統合してXY座標を算出し、取付角度の影響を補正する回転補正回路を備える。電極数を揃える設計や動作領域の矩形近似は、均一な感度と製造性の両立に寄与する。実装上は第1層・第2層の材料・層厚・絶縁体の選択を最適化でき、低コストでの量産適合性を高められる。本技術は、車載機器の直感的な操作性を向上させ、感度低下に起因する誤入力を減らす効果をもつ。

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