技術の概要
本技術は、車両に搭載された複数の表示装置間で、描画能力が異なる端末へ最適な転送方式を選んで画像情報を伝える仕組みです。転送元と転送先の能力を基準に転送方式を決定し、必要に応じて中継器を介して描画を実現します。遅延を抑え、複数表示の同期を保つことを目指します。
ユースケース
- 車両の複数ディスプレイ間の同期描画の実現
- 描画能力の異なる端末間での適応転送の自動化
- 中継器を用いた拡張性と故障時の代替表示の提供
- 遅延抑制と表示品質の維持・向上
- クラウド/仮想マシン環境を含む分散表示制御の適用
本技術は、車両に搭載された複数の表示装置間で、描画能力が異なる端末へ最適な画像転送を行う仕組みです。転送元の表示装置と転送先の描画能力を取得し、直接転送が可能かどうかを判断します。直接転送できない場合は、中継器を選定して転送方式を転換し、描画データを中継器経由で転送します。分散表示情報やアプリケーション情報を集約して、転送経路を決定し、描画コマンドとデータを適切な形で送ります。転送先の描画能力に合わせて、コマンド転送方式とストリーム転送方式を使い分け、全表示装置の表示同期を保ちます。
本技術は、車両に搭載された複数の表示装置間のリモート描画を実現する。転送元は分散表示情報取得部により複数の転送先の同期状況を把握し、描画能力情報取得部により転送元および転送先のCPU/GPUの有無、デコーダ/エンコーダの有無、ディスプレイ解像度、表示装置名などの情報を取得する。アプリケーション解析部はコンテンツ情報を抽出する。転送方式決定部は、転送元が直接転送可能かを判定し、描画能力の差に応じてコマンド転送方式またはストリーム転送方式を選択する。転送経路決定部は分散表示情報、選択された転送方式、コンテンツ情報を基に経路を決定する。転送処理部は、必要に応じて転送方式を変換し、描画コマンドと描画データを転送先へ送る。直接転送不能時には、中継器候補を診断部が評価し、使用可能な場合は中継器を経路に含める。中継器は転送方式変換部を介して、転送先の描画能力に適合する方式へデータを変換する。性能推定部は転送先のフレームレートを推定し、閾値に応じてRAWデータの直接転送を許容する場合がある。提示部は転送状況の通知を行い、複数の転送先の中から新しい候補を提示する。本技術により、異なるハードウェア構成の端末間でも遅延を抑えつつ高品質なリモート描画を実現できる。
