技術の概要
車両に搭載されるデータ保存システムで、共用ストレージへの同時書き込み衝突時に重要データが失われないよう、優先度に基づく制御を用います。データにはVC値をヘッダに付け、衝突時に高いVCを持つデータを優先保存します。走行状態に応じてVCを動的に更新します。
ユースケース
- 車載データの信頼性向上とデータ消失防止
- 自動運転車両での安全性関連データの優先保存
- 複数ホスト・デバイス間の書き込み衝突回避
- PCIe/CXL/Ethernetなど多様なインタフェース対応
- 車両ソフトウェア更新時のデータ整合性確保
本技術は、車両に搭載されるデータ保存システムで、共用ストレージへ書き込み可能な複数のホストとデバイス間で同時衝突が発生しても、車両走行データの消失を抑制します。データにはヘッダのTC欄にVC値を格納し、優先制御部が衝突時にVC値が大きいデータを優先して共用ストレージへ書き込みます。VCは車両走行状態に応じて動的に更新され、信頼性の高い保存を実現します。デバイス同士のP2P書き込みや、VC設定表による処理分類別の割り当ても特徴です。
本発明のデータ保存システムは、車両搭載の共用ストレージ装置と、制御装置および複数デバイスから成り、データ書き込みの優先制御を優先制御部11が行います。各データはヘッダのTC欄にVCを持ち、同時書き込み衝突時にはVC値が最大のアクセスを優先して書き込みます。VCは車両の走行状態に応じて動的に更新され、イベントログ・イベント録画・常時録画・走行ログ・ダウンロード等の処理分類ごとに第1~第3優先度を割り当てます。衝突時は第1優先度のデータを最優先に書き込み、次に第2優先度のデータを選択します。さらに、P2P転送、DPのVC保存、VC設定表の活用、PCIe/CXL/Ethernet等のインタフェース対応も特徴です。
