車内乗員識別に基づく車両情報通知制御

本技術は、車両に搭載されたセンサが検知した複数の乗員情報を用いて、それぞれの乗員を識別し、座席位置と種別を判定する仕組みです。識別には記憶部に登録された認証データと照合する方法を採り、未登録の場合は未登録乗員として扱います。次に、乗員種別判定部が「オーナー」「運転権限者」「運転権限者以外の搭乗者」等を座席ごとに決定します。車載システムから得られる車両関連情報は情報種別判定部で種別化され、情報通知判定部が通知対象乗員を選定します。通知の要否は種別と乗員の状態・重要度を組み合わせて判定し、情報通知部が適切な通知経路へ出力します。通知経路には運転者用ディスプレイ、センターディスプレイ、後席ディスプレイ、車内スピーカー、持込端末などが含まれます。情報提示部は通知対象へ表示・再生・提示を行います。

本発明の情報処理装置は、車両に搭載される情報提示部を介して車両関連情報を乗員へ通知する機能を有する。構成要素として、車載センサから取得した乗員情報を利用し乗員識別部が乗員IDを識別、記憶部には識別テーブルと種別テーブルを格納する。乗員種別判定部は識別結果を座席ごとに「オーナー/運転権限者/運転権限者以外の搭乗者」と分類する。情報取得部と情報種別判定部は車両関連情報を取り込み、情報通知判定部が種別と乗員種別、座席位置、乗員の状態、重要度A/B/C等を総合して通知対象乗員を決定する。通知方法は、状態に応じた表示部（運転者用ディスプレイ、センターディスプレイ等）や音響、持込端末等を組み合わせ、通知不要設定がある場合でも重要度が高い情報は通知されるよう設計されている。さらに、乗員全員の乗車時間・座席情報を記憶部に蓄積し、時間経過に応じて通知対象を動的に拡張する機能も提供される。これにより、緊急情報や運転操作の切替要請など、適切な乗員に適切なタイミングで情報が伝わることを実現する。上述の機能は、外部通信部を介した緊急支援センターや車両管理サーバとの連携も可能とする。