車両衝撃検出装置と検出手法

技術の概要

車両に加わる衝撃を高精度で検出する装置と方法を提供します。加速度を時間軸で記憶し、変化率を用いて衝撃を判断するため、外乱による誤検出を抑制します。風や駐車場の揺れにも対応します。

ユースケース

  • 車両衝撃の検出と記録
  • 当て逃げ検知の支援
  • 機械式駐車場での揺れの識別と警告
  • 車両保険・事故データの検証
  • 車載セキュリティシステムとの連携

本技術は、車両に生じた加速度を時間の経過と関連付けて記憶する記憶部と、所定期間における加速度の変化率に基づいて、各タイミングで車両に衝撃が与えられたかを判定する判定部を備える。判定は、加速度の変化率(ジャーク)を検出タイミングとその他のタイミングで閾値を使い分け、検出タイミングにおける閾値を相対的に小さく設定して衝撃を確実に捉え、非検出タイミングでは閾値を大きくしてノイズや外乱の影響を抑える。さらに、風による揺れや駐車スペースの移動にともなう揺れを区別する工夫を取り入れており、衝撃検出の信頼性を高めている。

本技術は、記憶部、変化率算出部、判定部を備え、加速度センサの出力を時系列データとして蓄積し、単位時間ごとに加速度の変化量(加加速度)を算出する。判定部は、所定期間内の各タイミングで加加速度が閾値を超えるかを検出し、その後の閾値設定を、検出タイミングか否かで分岐させる。第一実施形態では、検出タイミング以外では加速度閾値を大きく、検出タイミングでは小さくすることで、外乱時の誤検出を抑制する。第二実施形態では、加速度データをローパスフィルタで整流・平滑化した後、速度算出部が所定期間内の各タイミングで車両の速度を推定する。速度は積分により求め、ノイズを低減するローパス処理を通じて、衝撃有無の判定に用いられる速度閾値を適切に評価する。判定部は、速度が閾値以上か未満かで第1タイミングの衝撃の可能性を再評価し、加速度閾値を動的に調整する。

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