複数デバイス接続時の無線回路役割最適化

技術の概要

本技術は、無線通信装置が複数リモートデバイスと接続する際のセントラル/ペリフェラルの役割を動的に制御します。接続数と規格別の制約を考慮して、通信パフォーマンスの低下を抑制します。車載機やスマートデバイス群のデュアルモード運用が代表例です。

ユースケース

  • 複数リモートデバイスの同時接続最適化
  • 車載機などのデュアルモード運用
  • BLEとClassicの混在環境での安定性向上
  • ロールスイッチ制御の自動化と遅延低減
  • リモートデバイスの利便性と通信品質の両立

本無線通信装置は、複数のリモートデバイスに対してセントラルまたはペリフェラルのモードで通信を行う回路を備え、同じ規格で接続しているリモートデバイスの数がL+1未満の場合、セントラルの獲得要求を受諾してそのリモートデバイスへ通信回路の役割をペリフェラルへ設定する。L+1以上の場合には獲得要求を拒否し、リモートデバイスへ役割をセントラルに設定する。これにより、接続数の増減に応じて最適な役割を選択でき、通信の遅延抑制と安定性の向上を図れる。

本発明の要点は、複数リモートデバイスと無線装置が同時接続される状況で、規格別の接続数に応じて中央機能と周辺機能の割り当てを動的に制御する点である。プロセッサは、通信回路をCentral/Peripheralのいずれかとして動作させるロールスイッチ制御を、Classic接続台数およびBLE接続台数やHFP/AVRCPなどの状態に基づく階層的判断で実行する。接続数が閾値以下の場合には獲得要求を受諾してペリフェラルへ寄せ、閾値を超えると獲得を拒否してセントラルに留まる。これにより、同一デバイス内でのリンククロックの混在を抑え、遅延の増大や接続不安定性を低減する。デュアルモード構成では、Bluetooth ClassicとBLEの両方を同時に動作させ、ロールスイッチの適用を柔軟化する。具体的には図4〜図7のフローに従い、接続状況・ペリフェラル接続台数・HFP/AVRCPの状態・接続切断時の処理を統合的に管理する。1対1接続時にはペリフェラル動作を許容しつつ、複数台接続時には自装置のパフォーマンス低下を抑制できる。車載機だけでなく、航空機内エンタメ・家電のデュアルモード運用にも適用可能で、上位アプリに影響を与えないDeviceManagerを介した設計とする。

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