車載輻射ヒータの簡易安全機構

技術の概要

車室を暖める輻射ヒータです。基材上のヒータ線が発熱し、カバー部材が触れると撓みでスイッチを押して電力供給をOFFにします。簡易な構成で安全性を高められる点が特徴です。

ユースケース

  • 乗員の足元など局所的な暖房を提供する用途
  • 乗員がカバー部材に接触した際の安全機構として機能
  • 複数ヒータ線を並列接続して暖房領域を広げる用途
  • 部品点数を抑えた簡易構成で製造コストを低減する用途
  • 車室内のデザインと放射効率を両立する熱放射機構

本技術は車両用の輻射ヒータです。基材の一面に沿ってヒータ線が配置され、電力供給で発熱します。カバー部材は基材を覆い、乗員の体が触れると撓んでノーマリークローズ式スイッチ素子を押します。ヒータ線はこのスイッチと直列接続されており、乗員が接触している間は電力のON/OFFを切り替え、発熱を止めます。従来の接触検知手段を増やさずに安全性を確保できる点が特徴です。部品を絞って構造を簡素化し、コスト低減にも寄与します。

本技術は、車両に搭載される輻射ヒータの実施形態を詳述します。基材40上にヒータ線60を沿わせて配置し、基材の一面を覆うカバー部材30と、ヒータ線60を直列接続するノーマリークローズ式スイッチ素子70を備えます。乗員がカバー部材30を押圧すると突起部33がスイッチ70を押下し、電力供給をOFFに切り替える安全機構です。複数のヒータ線を並列接続し、それぞれに独立したスイッチを設ける変形例では、触れる位置に関係なくOFF動作が得られます。中央部と縁部で撓み特性を合わせる工夫や、厚みを変える変形例では、どの部位を押してもスイッチを押しやすくなり、安全性と快適性を両立します。熱放射の向上にはメッシュ部の開口率調整、黒色カバーの熱放射率、伝熱シートの追加などの工夫を取り入れ、放射効率と車室のデザイン統一を両立します。従来より部品点数を抑え、安価に製造できる点が大きな利点です。

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