CO2を骨格に取り込むポリウレア製造法

技術の概要

二酸化炭素を含むガスを原料として、CO2を分離せず有効活用してポリウレアを製造します。第1工程でアミノ化合物とCO2を反応させカルバミン酸化合物を得て、第2工程でそれを重合してポリウレアを得ます。排ガス中のCO2削減と資源化を同時に実現します。

ユースケース

  • 排ガス中のCO2を削減しつつCO2を原料としてポリウレアを製造する用途
  • 工場・火力発電所の排ガス処理と資源化の統合ソリューション
  • CO2回収と高付加価値ポリウレア製品の連携プロセス
  • 環境規制対応と企業のサステナビリティ向上の支援
  • 低エネルギー・高効率なCO2資源化プロセスの設計・評価ツール

本技術は、二酸化炭素を含むガスを原料として、吸収したCO2を分離することなく有効活用してポリウレアを製造します。第1工程では、アミノ化合物とCO2を接触させてカルバミン酸化合物を得ます。気液接触が好ましく、溶媒には水・エタノール・N-メチル-2-ピロリドンなどを用います。アミノ化合物の濃度は10〜100質量%が適当です。第2工程ではカルバミン酸化合物を重合させ、耐圧容器内で反応させてポリウレアを得ます。CO2を骨格に取り込む点と、従来法より熱エネルギーの削減に寄与する点が特徴です。

本技術は、二酸化炭素を含むガス中のCO2をアミノ化合物に吸収させつつ、生成したカルバミン酸化合物を分離せずにポリウレア骨格として固定して得る製造法である。第1工程は、分子内に2個以上のアミノ基を有するアミノ化合物とCO2を接触させ、カルバミン酸化合物を形成する。気液接触が好ましく、溶媒として水・アルコール・ジオキサン類等を用い、アミノ化合物の濃度は10〜100質量%が適切である。第1工程で少なくとも一部が析出する場合、回収・精製が容易になる。第2工程はカルバミン酸化合物を重合させ、耐圧容器内で反応を進行させる。触媒としてアルカリ性触媒やDBU等を用い、溶媒なしまたは有機溶媒下で反応を行う。反応温度は0〜300℃、圧力は0.1〜15 MPa、反応時間は0.5〜24時間が一般的である。得られるポリウレアのCO2は骨格に取り込まれ、CO2排出量の削減に寄与する。排ガスCO2濃度は0.001〜20体積%(0.5〜15体積%がより適切)で、最適条件下で高収率が得られる。設計上は、容器の耐圧性、触媒量、溶媒組成を最適化して収率と純度を両立させる。溶媒組成の調整、カルバミン酸化合物の析出・再結晶、耐圧反応条件の管理など、実務上の留意点も多く、産業応用には設備設計とプロセス制御が鍵となる。

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